震える花
ぼと、
ぼと、
首をもたげた花が
自らの重みに耐えられなくなるように
震えるからだのその温度が
ぐんとさがって
動かなくなる
途端に楽になって
いきをすると
喉が圧迫されるように
声があふれる
それは空気を吸うことを
忘れないように
あわてているみたい・・・
ぼと、
ぼと、
ぼたり。
あふれたらすぐ
からだから守られない世界に触れたらすぐ
冷たくなってしまうの
それがまた悲しくて
瞬きに応じる花
ぼたり
ぼたり・・・
感触がまだ残ってる
この手に。腕に。
声が聞こえる
ずっと頭のなかで
やさしく呼び掛けてくれる
ぼたり・・・
震えることで否定をしたかった
触れることで傷つけたくなかった
つめたくて
つめたくて
閉じても逃れられなくて・・・
目を開いたら、もう居ない
ぐっと苦しくなったり
楽になったりの繰り返し
首をもたげたら
あたしが転がってしまいそう
足で踏張って
耐えて
視界が広がる朝を待とう、
ぼと、
その音が
大きい